読了。
亡き母の遺品整理の際に屋根裏から見つけたひとつの箱。
その中には卒業アルバムや若かりし頃の母の写真。
そして母と見知らぬ男性との写真。
そこから始まる両親の過去への疑問・疑惑。
ごく普通の大学生がいきなり人生の岐路に立たされる怒涛の展開。
なぜ、真実を語らないのか。
その真実は誰のために葬られようとしているのか。
もし、自分が主人公の立場なら…父親の立場なら…
と考えさせられる作品です。
読み物としてもミステリとしても一級品!
内容と著者紹介
内容(「BOOK」データベースより)
1994年、現職の検察官が殺人犯として逮捕され、死刑判決を受けた―2015年、大学生の石黒洋平は、母が遺した写真から実の父がその死刑囚・赤嶺信勝であることを知ってしまう。苦悩する洋平は冤罪の可能性に賭け、雑誌記者の夏木涼子と私的な調査を開始する。人はいかにして罪に墜とされてゆくのか、司法とは本当に公正なものなのか、そして事件の真相は!?『闇に香る嘘』の新鋭がおくる、迫真のリーガルミステリ!!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
下村/敦史(しもむら あつし)
1981年京都府生まれ。99年に高校2年で自主退学し、同年、大学入学資格検定合格。2006年より江戸川乱歩賞に毎年応募し、14年に9回目の応募となる『闇に香る嘘』で第60回江戸川乱歩賞を受賞。デビュー作ながら「週刊文春2014ミステリーベスト10」国内部門で2位、「このミステリーがすごい!2015年版」(宝島社)国内編で3位にランクインした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ミステリーに興味ない人も読み始めたら一気に引き込まれるストーリー。
そして謎がどんどん深まっていって終盤で一気に、主人公と読者に突きつけられる真実。
映画化されそうな作品です。